- Safari12.2からITPのバージョンが2.1になるって聞いたんだけど2.0との違いは?
- ITP2.0に対応してるAPSならもうアフィリエイトには影響ないんだよね?
- アクセス解析には何か影響あるの?
こんにちは。みっちゃん(@miya_creava99)です。
今日はTwitterにこんなことを呟きました
2019.3.26にiOS12.2とSafari12.1リリースしてそろそろITP2.1の影響がでてくるころです。Javascriptで扱えるCookieの有効期限が7日、それ以降はFirst Cookieでも強制削除。解析ツール、ASPも対応に追われてる様子。 #ITP2.1 #アクセス解析 #アフィリエイト #影響
— みっちゃん@web屋さん (@miya_creava99) 2019年4月1日
ITP2.2の実装がAppleより発表されました。ITP2.2の影響は以下記事にまとめています。
ITP2.2でアフィリエイトはどうなる?| クロスサイトトラッキングに厳しめの規制導入このブログでも度々取り上げてきたITPの話題です。
関連記事:【ウェブマーケターなら必読】Appleが発表したITP2.0が今後のインターネット広告に及ぼす影響について
関連記事:ITP2.0がやってきた|国内アフィリエイトASPの対応状況まとめ
関連記事:Google広告のITP2.0対策はコレだ|Webマーケターが今すぐやるべき3つの方法
2019/3/26に公開されたiOS12.2に搭載されるSafariはバージョンが12.1となります。このバージョンよりITP2.1の機能が実装されています。
MacOSについてはOS 13.13以降が対象となります。
ITP2.0から2.1に変わることでまたしてもウェブマーケティングの領域であるアクセス解析とウェブ広告(アフィリエイトなど)に影響が発生します。
この記事ではITP2.1で追加される機能とウェブマーケティングへの影響を解説します。
(1)広告・アフィリエイトは8日以上経過後CV計測できない
(2)アクセス解析で8日以上経過すると同一ユーザとして識別できない
さ、この記事を読んでITP2.1の影響を把握して今後に備えましょう。
Contents
ITP2.1で追加された機能
Appleの中の人、セキュリティエンジニアJohn Wilanderさんのブログ記事によると次の5点が機能追加されました。
- Javascriptのdocument.cookieは保管期間を7日間のみ有効
- クロスサイトトラッキング禁止機能強化
- 3rd Partyはトラッキングクッキーの使用不可
- 3rd Partyによるストレージアクセス拒否
- DNT(Do Not Track)のサポート終了
ITP2.1で実装された5つの機能の中でウェブマーケティングにもっとも大きな影響を与える機能は「Javascriptのdocument.cookieは保管期間を7日間のみ有効」です。
JavascriptのCookieが7日問題
Javascriptのdocument.cookieの有効期限が最長で7日間に限定されて、たとえ1st Cookieだとしても8日以降は削除するというウェブマーケティングにとっては致命的な機能が追加されてしまいました。
ITP2.1|Javascript Cookie 7日問題
- 広告やアフィリエイトリンクをクリックしてから8日以上経過後はCV計測できないため成果とならない
- アクセス解析で最後のサイト訪問から8日以上経過後は同一ユーザとして計測できない
Google広告やYahooスポンサードサーチ、アフィリエイトASPのタグはITP2.0に対応するために1st Cookieを利用しました。Google Analyticsも同様です。
この対応がITP2.1では裏目にでることになりました。ITP2.0に対応するための対策がITP2.1で影響をうけて最後のインタラクションから8日以降は正しい計測ができないということです。
こうやって時系列でみるとAppleはこれを見越して意図的に2.0から2.1に小刻みなバージョンアップをしたのかもしれませんね。
アフィリエイトASPのITP2.1対応状況まとめ
アフィリエイトASPのITP2.1対応状況をまとめます。アフィリエイターの方は先日のGoogleコアアップデートに続き、苦しい状況ですが地道にサイト運営を続けましょう。
A8.net
近日中に各広告においての「クリックから7日以内の成果発生割合のデータ」をご提供させて頂く予定となります。
エンドユーザーのプライバシーへの配慮については、A8.netとしても賛同する姿勢ではございますが、同時に広告の成果計測はインターネット広告においては欠かせない重要技術でもございます。
アクセス解析ツールのITP2.1対応状況まとめ
アクセス解析ツールのITP2.1対応状況をまとめます。
Google Analytics
2019/4/1現在、GoogleよりITP2.1の対応方針は発表されていません。
アドエビス
ITP2.1の影響回避として、ITP端末の計測では、[1st party cookie]に加え[localStorage]にもユーザー情報を保存するよう機能追加をいたしました。
[localStorage]では、ITP2.1の影響を受けずユーザー情報を保管し続けることが可能です。
上記変更に関しましては、弊社システム側での対応となり、お客様側でご設定を変更いただく必要はございません。
記事のまとめ:ITP2.1はウェブマーケティングに影響大
今回はAppleがiOS12.2 / MacOS 13.13以降のSafari12.1に導入したITP2.1の機能とウェブマーケティングへの影響について解説しました。
Javascriptのdocument.cookie 7日問題についてはアドエビスが対応したように1st party cookieとlocalStorageを使うことで回避できそうです。
一旦はこの形が主流でアフィエイトASP各社、アクセス解析ツールが対応していくと思われますが少し不安な点もあります。
Yes. When ITP decides to delete cookie it deletes all cookies and all DOM storage (IndexedDB etc).
— John Wilander (@johnwilander) 2019年2月21日
Appleの中の人、Johnさんがlocalstrageについても言及しているのです。これの示唆の中、Google Analyticsがどのような対応をしてくるかも一つの注目ポイントです。